思えば今年の5月のGWに出撃した此処、南アルプス深南部エリア ・・。 この場所は昨年末のあの エブリィ号オイルパンかち割り事件 以来、いわく付きの場所であった..。 しかしながら、こちらもいつまでも喪に服してばかりもいられず、長年の懸案を一つ片付ける為にも、南アルプス深南部エリアの更に南端に位置するこのエリア 山犬段 ~ バラ谷の頭 ~ 黒法師岳 ~ 前黒法師岳 + 禁断の南赤石林道 の攻略だけは今年のウチに制覇せねばなるまいやと意を決した訳である。
特にこの南嶺・南端エリアは、日帰りでピストン・アタックするには余りに距離が長く、そしてルート的にも途中、 房子山 から先はヤブ漕ぎ道となって踏跡が薄くなる為、基本はテント泊のアタックがマストとなるのである。 通常は山犬段から入山して上述のコースを歩いて寸又峡温泉に抜けるの一泊二日のコースがお約束なのであるが、我々は車 を利用しての入山であるが故、ベースキャンプ方式で二泊三日のピストン・アタック山行としたのだ。
例によって例の如く、今回の踏破ルートは下記のGPSログマップの通りである。
今回の入山口である、 千石沢登山口 までの道中記事は、別室ブログ林道編の 禁断の南赤石林道レポ の方を見て頂きたい。 ここでの話は、千石沢登山口からのスタートとなるのだ。
南赤石林道の途中、千石沢より分岐する千石沢登山口。
基本は沢に沿っての急登ルートでございます。
いやはや、コースはご覧の通りで 、道というよりはモロに沢床を歩く感じでございます。
どうにもこうにも手に負えない箇所は、左右の山壁に迂回して登ります。
時には丸太の下を潜り抜け..。
苦闘40分程で、やっとこ道の傾斜が緩くなった。
沢の源頭を過ぎゴロ石帯が出てくると、尾根筋への合流は近い。
バイケイ草の生える尾根の分岐路に到着した。
まぁ~、、、いわゆる一つのバイケイ草 でございます。
こちらは尾根の分岐側から、登ってきた千石沢方面を見たところ。
尾根道には立派な分岐路看板が立っているので、迷う事はない。
さて、此処からが今回の山旅の本番である。 今日は尾根道を北進して、バラ谷の頭と黒法師岳とのコルにある幕営地を目指すのだ。
分岐から10分足らずで、千石平に到着。
此処から看板に沿って左手方面へと進む。
イキナリ大きな丸太が道をとうせんぼしておりますが、気にせず前進しませう。
程なくして、 鋸山 に到着。
此処から今度は右手方向の尾根へと進む。
少々ガレた縁の様な所も通過しますが、そんなに危険なレベルではないでおます。
基本はこんな感じの、のほほん尾根を黙々&延々と進んで行きます。
樹林越しには目的の山の一つ、本丸の 黒法師岳 が見えてごじゃる。
倒木が多いが、尾根は広いのでルートが確保し易く歩き易い。
時にはこんな笹の斜面をトラバースして進みます。
再び樹林帯に戻って、未だ冬枯れの尾根道を進みます。
おっ!! 右手に 房小山 が見えてきました。
眼下には崩落激しい、南赤石林道が見えております。
房小山目指して、笹尾根を黙々と登って行きます。
笹原と五月晴れ のコントラストがなんとも絶妙です。
いよいよ山頂が見えてきました。
ホイ、標高1868mの 房小山 山頂 に着きますた。 お茶 なんぞを啜って軽く休憩を取るのだ。
此処から先は踏跡が怪しいエリアになるので、こころして行くのだ。 こんな時はGPSが頼りになる。
眼前に見える大きな山体は、本州最南端2000m峰とバラ谷の頭。 そして右手のトンガリ帽子が黒法師岳。
この辺り一帯は背の低い笹原とカンバの林が多く、何ともまったりとした景観が続きます。
そして、本コース前半部分で最も迷い易い笹野原二重山稜エリアへと突入した。
この笹野原二重山稜エリア、地図上では この界隈 になるのであるが、今回は晴天 にも恵まれた為、比較的進むべきルートを見つけ易かったが、これがガスられたり 雨が降ったり するとルート探しに難儀するのは確実。 特に笹原の中には縦横無尽に獣道が付けられておりまして、単に踏跡のみを重視するとあらぬ方向へと導かれてしまうのだ。 時には踏跡を無視してGPSを睨みながら主稜線を目指してヤブ漕ぎ進軍 する必要もあったのだ。
主尾根を外さぬ様、ヤブ漕ぎ進軍しつつ、何とか尾根道へと取り付くルートを見つけた。
取り付いた主尾根から見下ろした笹ヤブ&倒木帯エリア。 見た目以上に視界が利かず苦労しました。
尾根道から振り返ると、本日の基点となった山犬段と蕎麦粒山が遠望出来ました。
此処からしばらくは倒木帯が続きます。 しかしながら先人の方が残してくれた赤布がルートを示してくれるので非常に助かったのでありました。
”紅いマフラー、、、なびかせてぇ~ ” って口ずさみたくなりますね。
この先、本州最南端2000m峰迄は、まだまだ笹ヤブ原が続きます。 獣道が交錯しまくりですが、我々は尾根のセンターを進軍するのみっ
要所要所に出てくる大木や倒木には、赤布が巻いてあるので、コイツを見失わない様に進むのがコツ。
タマ~にこんな標識板も出てきますが、行き先が薄れて分からなければ、あっても意味が無いのだ。
尾根が尖って痩せてくると、当然ながら道筋はハッキリとしてくるのだ。
さぁ~て、いよいよ今日の本丸、 本州最南端2000m峰&バラ谷の頭 が見えて参りました。
本州最南端2000m峰の取り付きには、日陰部分とはいえ未だ残雪が残っておりました。
スパッツを装着して、残雪の笹原を巻く様に進んで行きます。
おっ!! あそこに見える標識はもしかして???
ビンゴォォォォ~~~ やっとこさ、本州最南端2000m峰 に到着しました。
そしてそこから5分足らずで、もう一つの本丸、バラ谷の頭 に到着である。
ズド~ン と一発 、山頂標識の先には明日の本丸、黒法師岳 が鎮座していらっしゃる。
でわでわご紹介。 左から 鎌崩ノ頭 ~ 丸盆山 ~ 黒法師岳 となっておりやす。
右奥には、同じく明日目指す本丸の一つ、前黒法師岳 のトンガリ帽子。
さぁ~て、日も随分と傾いてきたことだし、本日の幕営地目指して笹ヤブを急降下しますかー。
あまりの急斜に笹の中はグリップが効かず、さりとて余り左にルートを取ると今度は崩落のガレガレがぁ~..。
笹原の先のコルに、水場がありまして、更にその直ぐ先の笹の窪地が本日の幕営地であります。
夕焼け が辺りを紅く染める頃、やっとこさ今日の安住の地に到着しました。
辺りに鹿の気配を感じつつ、テントをしつらえ夕餉 の準備をしつつ明日への英気 を養ったのであります。
<< 本日の歩行データ >>
歩行区間:山犬段 ~ 千石沢登山口 ~ 千石平 ~ 鋸山 ~房小山 ~ 本州最南端2Km峰 ~ バラ谷の頭
歩行距離:19.4Km
歩行時間:7時間50分 (休憩時間含)
幕営地:バラ谷の頭 ~ 黒法師岳間のコル先の平地(1909m地点)
水場情報:上記のコルから南側(林道側)に下降。 下り5分、上り10分。 水場標識有り。
【 後編に続く..=> 】
特にこの南嶺・南端エリアは、日帰りでピストン・アタックするには余りに距離が長く、そしてルート的にも途中、 房子山 から先はヤブ漕ぎ道となって踏跡が薄くなる為、基本はテント泊のアタックがマストとなるのである。 通常は山犬段から入山して上述のコースを歩いて寸又峡温泉に抜けるの一泊二日のコースがお約束なのであるが、我々は車 を利用しての入山であるが故、ベースキャンプ方式で二泊三日のピストン・アタック山行としたのだ。
例によって例の如く、今回の踏破ルートは下記のGPSログマップの通りである。
今回の入山口である、 千石沢登山口 までの道中記事は、別室ブログ林道編の 禁断の南赤石林道レポ の方を見て頂きたい。 ここでの話は、千石沢登山口からのスタートとなるのだ。
南赤石林道の途中、千石沢より分岐する千石沢登山口。
基本は沢に沿っての急登ルートでございます。
いやはや、コースはご覧の通りで 、道というよりはモロに沢床を歩く感じでございます。
どうにもこうにも手に負えない箇所は、左右の山壁に迂回して登ります。
時には丸太の下を潜り抜け..。
苦闘40分程で、やっとこ道の傾斜が緩くなった。
沢の源頭を過ぎゴロ石帯が出てくると、尾根筋への合流は近い。
バイケイ草の生える尾根の分岐路に到着した。
まぁ~、、、いわゆる一つのバイケイ草 でございます。
こちらは尾根の分岐側から、登ってきた千石沢方面を見たところ。
尾根道には立派な分岐路看板が立っているので、迷う事はない。
さて、此処からが今回の山旅の本番である。 今日は尾根道を北進して、バラ谷の頭と黒法師岳とのコルにある幕営地を目指すのだ。
分岐から10分足らずで、千石平に到着。
此処から看板に沿って左手方面へと進む。
イキナリ大きな丸太が道をとうせんぼしておりますが、気にせず前進しませう。
程なくして、 鋸山 に到着。
此処から今度は右手方向の尾根へと進む。
少々ガレた縁の様な所も通過しますが、そんなに危険なレベルではないでおます。
基本はこんな感じの、のほほん尾根を黙々&延々と進んで行きます。
樹林越しには目的の山の一つ、本丸の 黒法師岳 が見えてごじゃる。
倒木が多いが、尾根は広いのでルートが確保し易く歩き易い。
時にはこんな笹の斜面をトラバースして進みます。
再び樹林帯に戻って、未だ冬枯れの尾根道を進みます。
おっ!! 右手に 房小山 が見えてきました。
眼下には崩落激しい、南赤石林道が見えております。
房小山目指して、笹尾根を黙々と登って行きます。
笹原と五月晴れ のコントラストがなんとも絶妙です。
いよいよ山頂が見えてきました。
ホイ、標高1868mの 房小山 山頂 に着きますた。 お茶 なんぞを啜って軽く休憩を取るのだ。
此処から先は踏跡が怪しいエリアになるので、こころして行くのだ。 こんな時はGPSが頼りになる。
眼前に見える大きな山体は、本州最南端2000m峰とバラ谷の頭。 そして右手のトンガリ帽子が黒法師岳。
この辺り一帯は背の低い笹原とカンバの林が多く、何ともまったりとした景観が続きます。
そして、本コース前半部分で最も迷い易い笹野原二重山稜エリアへと突入した。
この笹野原二重山稜エリア、地図上では この界隈 になるのであるが、今回は晴天 にも恵まれた為、比較的進むべきルートを見つけ易かったが、これがガスられたり 雨が降ったり するとルート探しに難儀するのは確実。 特に笹原の中には縦横無尽に獣道が付けられておりまして、単に踏跡のみを重視するとあらぬ方向へと導かれてしまうのだ。 時には踏跡を無視してGPSを睨みながら主稜線を目指してヤブ漕ぎ進軍 する必要もあったのだ。
主尾根を外さぬ様、ヤブ漕ぎ進軍しつつ、何とか尾根道へと取り付くルートを見つけた。
取り付いた主尾根から見下ろした笹ヤブ&倒木帯エリア。 見た目以上に視界が利かず苦労しました。
尾根道から振り返ると、本日の基点となった山犬段と蕎麦粒山が遠望出来ました。
此処からしばらくは倒木帯が続きます。 しかしながら先人の方が残してくれた赤布がルートを示してくれるので非常に助かったのでありました。
”紅いマフラー、、、なびかせてぇ~ ” って口ずさみたくなりますね。
この先、本州最南端2000m峰迄は、まだまだ笹ヤブ原が続きます。 獣道が交錯しまくりですが、我々は尾根のセンターを進軍するのみっ
要所要所に出てくる大木や倒木には、赤布が巻いてあるので、コイツを見失わない様に進むのがコツ。
タマ~にこんな標識板も出てきますが、行き先が薄れて分からなければ、あっても意味が無いのだ。
尾根が尖って痩せてくると、当然ながら道筋はハッキリとしてくるのだ。
さぁ~て、いよいよ今日の本丸、 本州最南端2000m峰&バラ谷の頭 が見えて参りました。
本州最南端2000m峰の取り付きには、日陰部分とはいえ未だ残雪が残っておりました。
スパッツを装着して、残雪の笹原を巻く様に進んで行きます。
おっ!! あそこに見える標識はもしかして???
ビンゴォォォォ~~~ やっとこさ、本州最南端2000m峰 に到着しました。
そしてそこから5分足らずで、もう一つの本丸、バラ谷の頭 に到着である。
ズド~ン と一発 、山頂標識の先には明日の本丸、黒法師岳 が鎮座していらっしゃる。
でわでわご紹介。 左から 鎌崩ノ頭 ~ 丸盆山 ~ 黒法師岳 となっておりやす。
右奥には、同じく明日目指す本丸の一つ、前黒法師岳 のトンガリ帽子。
さぁ~て、日も随分と傾いてきたことだし、本日の幕営地目指して笹ヤブを急降下しますかー。
あまりの急斜に笹の中はグリップが効かず、さりとて余り左にルートを取ると今度は崩落のガレガレがぁ~..。
笹原の先のコルに、水場がありまして、更にその直ぐ先の笹の窪地が本日の幕営地であります。
夕焼け が辺りを紅く染める頃、やっとこさ今日の安住の地に到着しました。
辺りに鹿の気配を感じつつ、テントをしつらえ夕餉 の準備をしつつ明日への英気 を養ったのであります。
<< 本日の歩行データ >>
歩行区間:山犬段 ~ 千石沢登山口 ~ 千石平 ~ 鋸山 ~房小山 ~ 本州最南端2Km峰 ~ バラ谷の頭
歩行距離:19.4Km
歩行時間:7時間50分 (休憩時間含)
幕営地:バラ谷の頭 ~ 黒法師岳間のコル先の平地(1909m地点)
水場情報:上記のコルから南側(林道側)に下降。 下り5分、上り10分。 水場標識有り。
【 後編に続く..=> 】